邂逅(かいこう) たけさんの出会い    平成16年10月

山伏・修験道発祥の地、吉野で三浦庸子さん、田中利典氏、正木晃氏、北村皆雄監督とお会いしました!!

正木晃氏
現在・早稲田大学・慶応大学非常勤講師
専門は宗教学。著書に、密教の可能性、
はじめての宗教学など多数。

田中利典氏
金峯山修験本宗・総本山金峯山
宗務総長執行長、はじめての修験道、
修験道っておもしろいなど、楽しくわかり
やすい山伏の本を執筆。

北村皆雄監督
ヴィジュアルフォークロア代表
沖縄、韓国、ヒマラヤ、チベットなどアジア
を中心に数多くの作品を手がける。

三浦庸子さん
TVドキュメンタリー番組や映像人類学の
他、博物館の特別展の企画や展示映像
の製作を手がける。

 世界遺産登録記念 特別展 「祈りの道〜吉野・熊野・高野の名宝」 講演会
             「吉野・大峯と修験道の世界」       場所:名古屋市博物館
金峯山寺執行長  田中利典氏

吉野大峯を世界遺産に登録しようと思い立った理由
 近年、我々のまわりは楽をする社会に変ってきた、体も楽をする方に向かっていて、人間の体が家畜化している。
修験道は、自分の体を使って修行をする。吉野・大峯には日本人が営んできた、自然とのかかわりが深い土地。歴史と信仰がある。 
 また吉野大峯の自然も守りたいと思った。

山の宗教、山伏の宗教 ・・・  大自然が道場 = 地球環境問題 ・ エコの行者
神仏混合の多神教的宗教・・ 日本人固有の文化を創造する  = アイディンティティの再生
                  
 日本人の心は自然とともにある = 神と仏を拝む

 翌日は初めて吉野にお邪魔し、金峯山青年僧の会主催によります座談会に出席しました。
座談会には、田中利典氏、正木晃氏、北村皆雄監督と吉野町長の福井良盟氏(竹林院の住職)で行われました。
 またヴィイジュアルフォークロア製作によります「修験羽黒山秋の峰」も上映されました。

自然、山との出会いによって自分自身と対峠する。(北村皆雄監督)

体を使って何かを感じる事が大切。山号寺号・・○○山○○寺というのは、中国から東の地域、特に日本に見られる山の宗教。
日本的な仏教・宗教は修験道だと思う。(正木晃氏)

初めて吉野に来た時、ここには修験道はもうない、残されていないと感じた。あるのは山上ヶ岳だと感じていた。
ただ蔵王堂が守られてきたからこそ、修験道が守られてきたと思う。(田中利典氏)